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私たちの水辺への思いは、豊かで美しいものでした。
“うるおい・やすらぎ”を提供し人々を癒してくれたり、“自然を慈しむ心”を育ててくれました。
すべての生命の源・かけがえのない水辺環境は“永遠に壊れることのない環境”と信じて疑いませんでした。 しかし、その現実は、「豊かさは失われ」「近寄りがたい」といわれる環境へ荒廃してしまいました。
これまでの日本は、海洋や身近な河川から豊富な資源を授かり、四季折々の豊かな食文化に恵まれてきましたが、 いつの間にか危機的な状況に置かれてしまい、現在では、148カ国から輸入した水産物が日本の食卓に上り、
全国の漁業者の置かれている厳しい現状があります。
本来生態系の持つ回復力が、常に歪みを引き戻す役割を果たしてきたと言われていますが、 あまりにもかけ離れてしまうと、やがて、再起不能な状態になってしまうのでしょう。“回復力を失った瀕死の状態”
ともいわれていますが、科学や技術の進歩と私たちの価値観の為した結果ではないでしょうか。 私たちの生活をどのように改めても、ほかの生物の犠牲なしには生きられません。
其故に私たちは、自然環境に立ち入る責任について、“深く、厳しく”問われるべきではないでしょうか。 近年、危機的な現状から、自然や豊かな生態系を取り戻すことの重要性へ関心が高まり、保全・再生の多様な取組みが始まっています。
かけがえのない自然環境の重要性や、様々な恩恵の素晴らしさ、秩序ある利用のル−ル&守っていく取組みのル−ルを、 次代へ伝えて行かなければなりません。伝えて行く役割は、この時代に生きる人々全てに課せられた「責務」であります。
水辺環境や生態系に関する取組みは、目に見え難く、現象として結果が現れるまでとても時間が掛かる大変難しい活動と考えられます。 “私たちの生活スタイル”が、河川や海を汚し・傷め・壊している“この現実を、多くの人々が深く認識すること”から、
本物の「環境にやさしいくらし」が始まると考えます。
河川・海の汚染原因の70%が生活雑排水と言われています。その内に含まれる合成洗剤を見てみると、 全国の販売量は、年平均100万トンといわれています。お米のとぎ汁では年間1000トン、
とぎ汁をヌカにすると年間40万トンといわれています。そのような汚濁物質や化学物質が、 水辺環境へ負荷を与え・傷めてきたことに多くの人々は気づいています。
私たちは、“生活の知恵を生かす能力”を持っていることから、これまでのライフスタイルの見直しを積み、 改善へつないでいくことができます。
水質汚濁の防止・環境に与える負荷を少なくしていくには、「一人でも・家族でも・職場でも」誰でも何処でも実践できる活動 「今までのライフスタイルを見直し、改善に努めていく取組みの時代」だと考えます。
時代の流れを見ると、環境保全・再生、自然環境との共存・共生の時代へ確かに向かっています。今、私たちに必要なのは“行動すること”です。
生活雑排水(合成洗剤・化学物質を含む)の汚濁物質が河川・海の「水質汚染・ヘドロ・赤潮・青潮・磯やけの発生原因であること」や、 その「原因を作っている我々のライフスタイルの改善」を訴えるとともに、水辺環境・生態系の大切さを理解するための啓発活動を推進し、
「水辺環境保全の取組みの大きな輪」へ結んで行きたいと考えています。
水辺環境に関心を持ち、問題に対する意欲や行動力を持った志を同じくする人々とネットワ−クを構築し、 多くの人々の協力を基に、“かけがえのない水辺と生物環境”に関する活動の啓発普及に努めていきます。
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NPO法人 水辺と生物環境保全推進機構 定款
(PDF)
入会案内
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